C値とは?高気密住宅の知っておきたい基礎知識|水井装備

C値とは?高気密住宅の知っておきたい基礎知識

皆様がマイホームを建てる際に気にかけていただきたい数値の一つにC値というものがあります。
一般的にはあまり聴き慣れない言葉かもしれませんが、いざ新築を建てるときにはハウスメーカー・工務店選びにも重要なポイントとして考えている方も少なくありません。
マイホーム選びには、価格やデザイン、性能など様々な角度から考えると思いますが、今回ご紹介するC値はこの中の性能の部分を測る要素となります。

快適な暮らしが得られる高性能住宅

よく「人生最大の買い物」とも言われるマイホーム購入。

だからこそ色々なところを見て回り、チラシやネット検索でできる限り情報を集めるなどすることが一般的だと思います。

そのような中、昨今では「暮らしやすさ」「快適さ」に繋がるお家の性能の部分を重視される方が増えてきており、いわゆる高性能住宅の需要は高まるばかりです。

高性能住宅とは、断熱性、気密性、耐震性、省エネ性など快適に暮らすための性能が揃っている住宅を指します。

今回ご紹介するC値は、この中の気密性を数値化したものであり、この数値が小さければ小さいほど気密性が優れた住宅ということになります。

住宅の断熱性・気密性について詳しく知りたい方は、別記事「1級建築士が教える!高気密高断熱の家とは」にてご紹介しています。ぜひご覧ください。

省エネ性の高い住宅について知りたい方は、別記事「【ZEHとは?】一級建築士がいる地域の建築会社が建てるZEH」をご覧ください。

高性能住宅の説明
年々注目度が上がっていると言われる高性能住宅の定義です。

C値とは

住宅には目に見えないほどの隙間が所々に存在し、その隙間の面積をC値と言います。

「C値が低い=気密性が高い」と覚えておくと簡単に考えられるのではないでしょうか。

このC値は設計や材料によっても数値に影響がありますが、現場での施工技術が数値を下げる大きな要因となっています。

実は大手ハウスメーカーよりも、手間をかけて施工する工務店の方が良い数値を出していることも少なくありません。

具体的なC値を下げる方法は、隙間を見つけて気密テープを貼る事やコーキングをするなど施工を細かく時間をかけて行う必要があります。

手間とコストもかかる作業ですが、住み始めてからの快適さは格段の違いになると言われています。

C値を下げられるだけ下げる事でどんなよいことがあるのか、C値を下げて高気密住宅になるとどんなメリットがあるのか、以下にまとめてみました。(高気密・高断熱・換気システムが揃った状態であれば、以下の効力を最大限に受けられます)

省エネ性

隙間が大きい住宅では、その分外気が侵入しエアコンなどが効きにくい環境となります。

家を建てる時点ではコストがかかってしまう高気密住宅ですが、長く住むことを考えるとこういった電気代が抑えられる点を忘れてはいけません。

外気温の影響をあまり受けない高気密住宅では、わずかな冷暖房で効果を得られます。

結露を防ぐ

外壁などに隙間があると、湿気が入り込み結露となり壁の中をカビだらけにしてしまいます。限りなく隙間を減らすことで結露の予防にもなり、家の腐敗も防ぐことに繋がります。

断熱性能を持続させる

高気密・高断熱といったようにセットで言われることが多い両者は、2つが揃って効果を最大限に発揮する関係性と言えます。理由としては、高断熱を実現するための断熱材は綿状になっていることが一般的で、風を防ぐことは得意ではなく風の侵入を防ぐ気密性の高さが効力を発揮するために重要なポイントだからです。

水井装備では、綿状のものではなくウレタンの断熱材を使用しており、ウレタンは湿気に強く気密性が取りやすい素材です。最近ではウレタンの断熱材も一般的になってきていますが、より気密性が高まる素材と言えます。

床の底冷え防止

古い家で生活をしたことがある方は特にですが、冬場に床の底冷えを感じたことがあるのではないでしょうか。暖かい空気は上昇する性質があり、「暖房をかけても床下からは冷たい外気が侵入するため足元は冷えたまま」といった状態が床の底冷えです。C値が低い高気密住宅であれば、上昇した暖かい空気が外に逃げることはなく、床下から冷たい外気の侵入も防ぐことができます。

C値の計算式
C値を計算式で表すと図のようになります。

C値の一般的な基準

C値は一般的な住宅で10㎠/㎡程度と言われています。

施工する住宅会社によって平均値が大きく違うことがほとんどなので、ご購入を検討されている場合は直接施工会社に問い合わせてみると良いでしょう。

昔より施工技術が高まっているので近年は平均値も上がってきていますが、問い合わせてみると比較検討している会社間で大きな差があるかもしれません。

高気密住宅の定義

C値=1.0以下の建物を高気密住宅と呼びます。

つまるところ、高気密住宅の中でも数値に差があり平均で0.5前後の会社もあるなど、そういった住宅は超高気密と言えるかもしれません。

弊社・水井装備ではC値にこだわりをもって施工しており、常に0.3以下を狙っています。これまでの最高値は0.09を記録しており、C値にとてもこだわりをもっておられた施主様にご満足いただきました。

C値0.09を記録した八王子市S様邸(2018年)

当社のC値が低いことを知り、興味を持ってくださった高性能住宅をお探しのS様。

大手ハウスメーカーさんと比較検討されていましたが、当時C値0.15を出した実績から受注を決めていただきました。

高気密が条件でお選びいただいたこともあり、お客様ともお話をして目指すは過去最高値。

家の内側の隙間をテープ・コーキングで埋めていく作業を丁寧に行い、一般的にはあまり行われることのない家の外側にもテープを貼るなど、考えられることは全ておこなった上で運命の気密検査。

気密検査はエラーが続きなかなか測定ができずハラハラする展開でしたが、10回程チャレンジした結果測定に成功し、その数値はなんと0.09!

気密検査の方もこれまでに見た中で最高数値とおっしゃっており、お客様も大満足いただきました。

今回ご紹介した八王子S様邸の施工詳細は別記事「八王子にてゼロエネルギー住宅(ZEH住宅)の新築住宅」にてご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。

八王子Sさん邸外観
八王子Sさん邸内装
C値0.09を記録したS様邸の外観と家の中を少しご紹介です。

まとめ

理想のマイホームを叶える上で、住み心地の良さや快適さといった部分は大切なご家族の毎日を考えると重要な要素となる方も多いのではないでしょうか。

その証に年々高性能住宅の需要も増加傾向にあり、国が定める基準も高いものへと移行しています。

また、近年は気候も昔とは明らかに変化してきており、高性能住宅を考える一因にもなっているかもしれません。

今回ご紹介したC値は、性能の中の気密性を表す数値だということはここまでご紹介してきた通りです。

一括りに高気密と言っても、数値に大きな差があることも考えられるので、これまでの実績などを確認してより良い施工会社を選択できると安心だと思います。

気密検査は第三者が行い、虚偽の数値を出すことができないものなので実績を見ればC値に強い会社なのか判断できるでしょう。

住宅の気密性を測るC値について詳細にまとめました。高性能住宅の基礎知識からC値が優れている住宅のメリットなどが、この記事を見ればわかります。ハウスメーカー・工務店選びを考えている方はぜひご覧ください。

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