建て替えにかかるお金が知りたい!建築費以外も時系列でご紹介
目次
「中古住宅を購入して、建替えしよう」
「親が建てた家も古くなったから建替えして、二世帯住宅にしよう」
「今の家では大き過ぎるし、二階での生活も大変なので平屋に建替えしよう」
など、色々な事情によって建替えを検討することがあると思います。
それでは、建替えするに当たって、どんな流れで進んでいき、そこには建築費以外にどのようなお金がかかってくるのかご存知でしょうか?
「建替え期間中の仮住まいの費用」
「今ある建物の解体費用」
もちろん、これらの費用はかかります。ただ、仮住まい費用と言っても、家賃だけではなく、エアコンを設置したり、仮住まいの大きさに合わせて家具や家電を購入する必要が出てくる場合もあります。
結構色々な費用がかかることを踏まえて、資金計画を立てて「建替え」を検討していくと良いでしょう。
それでは、どういった費用があるのか、建て替えの流れに合わせて説明していきます。
「建替え」の計画を立てる
ショールームやホームページなどで、建替えをしてくれる建築会社を探すことから始まります。
当然かもしれませんが、建築会社が決まらないと建物のプランや予算を決める事が出来ません。
候補となる建築会社が実際に建てた家やモデルハウス等を見学し、担当者にプランの相談をするなど、ご希望に近い建築会社を選びましょう。
土地や建物のことなど、大半はプロである建築会社に知恵を与えてもらう形になると思いますので、信頼できる建築会社と打ち合わせを重ねて、予算と建物プランの決定をしていけることが理想です。
ローンを組む
建築会社との契約を結ぶと、ローンを組む場合はその手続きなどに入ります。
建て替えとなると、ほとんどの場合数千万円単位の費用がかかるので、一括でのお支払いではなくローンを組む方が多いでしょう。
建て替えには建築費だけではなく、現在建っているお家を取り壊す解体費もかかることは前述しました。
建て替えの際にローンを組む場合は、解体費を含めた総額となっていることが通常です。
ローンを組むときには1割自己資金がお得!
通常のケースであれば全額ローン組むより、総額の1割以上を自己資金とした方が金利優遇されるのでお得になるでしょう。
つまり総額3,000万円であれば、300万円は自己資金で用意しておくと金利が下がります。
自己資金は他にも必要?先払い金、つなぎ融資とは
住宅ローンは建物完成、引き渡し時に決済されることが通常となっています。しかしほとんどの場合、契約金、着工金、中間金など、総額の数十%は先に支払わなければなりません。
仮に総額3,000万円だった場合に数十%というとかなりの金額を先に支払う必要があることがわかるでしょう。
この先払い金については、つなぎ融資という形で、住宅ローンとは別の融資を受けることができます。
つなぎ融資の金利は住宅ローンより高く、住宅ローンの決済時には返済することになりますが、その間の金利だけは別で支払わないといけない金融機関もあるなど、よく調べておいた方が良いかもしれません。
そのようになった場合は、10,000,000円のつなぎ融資の金利分として数万円〜十数万円支払うことになってしまうので注意が必要です。(金利分が住宅ローンに上積みされる金融機関の商品もあります)
工事開始!不要物の処理費用と仮住まい費
工事が開始すると、今まで住んでいた家の片付けと建て替えるまでの仮住まいが必要となります。
実はこの既存住宅の片付けがなかなか大変で、種類によっては処分は有料です。
建物を解体するので、不要物も残しておいて一緒に処分してもらう事もできますが、その場合は残置物として取り扱われます。
残置物は運び出す手間代や処分費として追加請求されることになり、建築会社でも処分に困る物があることが多く、高額の追加請求となる可能性も覚悟しておいた方が良いでしょう。
不要物をゴミに出したり、必要な物はどこかに仮置きをするなど手間がかかりますが、ご自身で処分することをオススメします。
また、仮住まい先に入りきらない物は仮置きとして貸し倉庫をレンタルするなど、そこへ運ぶ料金も予め計算に入れておくと後々困ることがなくなるかもしれません。
仮住まい先は家賃と光熱費はもちろん、車をお持ちの方は駐車場代も必要です。
生活をする上で、家具やエアコンが備え付けのところであれば問題ありませんが、工事期間や時期によってはエアコンを購入することになるケースもあります。
その他にも、インターネット環境の整備など生活スタイルによっては、家賃以外にも色々と支出があることを考えておきましょう。
地鎮祭、上棟に関する費用
これは任意的な部分ですが、工事前に地鎮祭や建物の上棟(棟上げと言って、骨組みが完成した時)の時に上棟式を執り行う場合に費用が発生します。
地鎮祭と上棟式は共に3〜5万円程が相場と言われていますが、ご家庭の事情等もあり行わないケースも増えてきているのが実情です。
式まではいかなくても、大工さんに昼食を振る舞ったり、手土産を渡す費用は考えておいてください。
建物の完了検査終了!登記費用は意外とかかります
建物の完了検査が終わると、建物の表示の登記(同時に既存建物の滅失の登記)をすることになります。
これは土地家屋調査士に依頼することになり、登記費用で10万円前後が必要です。
そして住宅ローンの決済に入りますが、所有権の登記、抵当権の設定に係る登記を今度は司法書士に依頼し、費用としては10数万円になると言われています。
さらにローンに関して、金融機関に支払う事務手数料や保証料がある事も忘れてはいけません。
金融機関によってまちまちですが、ローン金額の数%の場合や一律10万円といった金額になるでしょう。
このローン決済とほぼ同時に火災保険の加入もあり、最長で10年一括払い数十万円というものもあります。
建て替え完了!引っ越し費用や家具購入
いよいよ建て替えが完了し引っ越しです。家具家電の購入費、カーテン、照明器具など、もしかしたら一番費用が係るポイントになるかもしれません。
引っ越しに合わせて事前に購入しておくとスムーズなので、カーテンのサイズやカーテンレール、網戸は付いているか、前の家にあった家具を再利用できるかなど、建築中に確認をしておくことをオススメします。
引越しの際に必要な物は、別記事【新築必要な物】家具・家電も住宅ローンに組み込める!?で詳しくご紹介しています。合わせてご覧ください。
建て替え時に必要な費用の総額は?
これまでの内容でお分かりのように、建て替え時には様々なお金がかかります。
登記やローンに係る費用、引っ越し、仮住まいなどの費用として、建築費の10%程度考えておくと安心です。
どうしても建築費や解体費などに目が行きがちですが、これらのローンに含むことができない費用がこれだけの額になると、事前に知らないと予定が大きく変わってしまう方も多いでしょう。
大きな額となりますが、建て替えをご検討の際はこれらの費用を、建築費とは別枠で考えておいてください。
建て替え時に係るお金を簡単にシミュレーションすると次の通りです。
建て替え費用総額3,000万円(住宅ローン2,700万円)の場合
・ローンで金利優遇を受けるために300万円を直接支払います。
・仮住まい、登記費用、火災保険、ローンに関する費用などで、総額の10%程度係る見込みなので300万円
・家具家電、カーテン、照明器具などで100万円
合計700万円の自己資金が必要となります!かなりの金額に驚かれた方もいるかもしれませんが、ご自身に合ったプランを建築会社に相談してみてください。
これから建て替えを検討している方に向けて、どのような費用がかかるのかを時系列に紹介しています。建築費・解体費以外にも、手数料や保証料などを含めた総額、自己資金で用意するべき金額も確認できます。