介護予防って何をすれば良いの?取り組み方と住環境の大切さ|水井装備

介護予防って何をすれば良いの?取り組み方と住環境の大切さ

介護予防とは

高齢者が要介護状態等になることの予防、要介護状態等の軽減、悪化の防止を目的とします。日常生活の活動を高め、家庭や社会への参加を促し、一人一人の生きがいや自己実現のための取り組みを支援してQOL(生活の質)の向上を目指すものです。

一人では難しい介護予防

介護予防は、本人だけで頑張ってできるものではありません。

周囲の人、家族、医療介護関係者、の理解や協力、地域連携で取り組む「地域包括ケアシステム」の構築等が必要となり、地域包括ケアシステムは、住民が主体的に参加し、自らが担い手となって、地域全体で取り組むことによって相乗的に効果を発揮します。

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要介護となる前に、周囲の協力を得て介護予防に取り組みましょう。

市町村単位での介護予防

市町村単位で行うこととなっている介護予防事業、2000年から施行された介護保険法は共に見直しが行われ続けながら、徐々に使いやすい事業へと変わってきています。

しかしながら、どちらも利用にあたりわかりづらい面があることは否めません。

介護保険法は、その名の通り介護費用の給付をしてくれる制度で、所得により差はありますが原則1割負担でサービスを受けられる制度です。

2000年施行とまだ若い法律であるがゆえに、ご高齢の方々は利用に際し少し抵抗がある方も多くいるとも言われています。

介護予防事業は、要介護状態ではない高齢者の方に対しての予防や要介護状態の悪化を防ぐために市町村が行う取り組みです。

こういった制度を積極的に利用することによって、自分だけでなく、ご近所さんやお友達などネットワークが広がったり、今後の介護保険事業の役に立ったりと得られるメリットは少なくありません。

各地域に「地域包括支援センター」が備わっているはずなので、どんなことでもまずは相談をすることをお勧めします。

2000年から施行された「介護保険法」も試行錯誤の中、いろいろな見直しが行われ現在に至ります。

周囲の協力

介護予防には対象となる高齢者の周囲の方々の協力も必要です。年を重ねるの連れて体力が落ちていたり、配偶者を失ってしまってお一人での生活を余儀なくされるなど、様々な事情があると思います。

当然、それぞれ事情によって協力の仕方も変わって来ると思いますが、予防という観点から考えると手を出しすぎも考えものです。

例えばご高齢の方にやってもらうのは悪いなとか、時間がかかるし・・・心配だからこちらでやってしまおうなどなど。ご高齢の方々に何も役割を与えずに至れり尽くせりで行ってしまうのは逆効果と言えるでしょう。

本人が、生きがいや役割をもって社会参加することが、結果的に介護予防につながると考えられています。

ご高齢者を「頼る」ということも一つの選択肢として持ち、それが介護予防への協力ともなることを覚えておいてください。

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家事や地域での役割など、ご自身の役割を持つことが介護予防につながります。

地域の取り組み

近年、各地域で盛んに介護予防に関する「健康維持」の為の体操、集いなどのイベント、コミュニティつくりがされています。これも介護予防の一環です。

このような集いを積極的に上手に利用されている方は、イベント等を通して健康維持増進につなげていますが、そういった場所が苦手な方もいるでしょう。

特に男性については、今までご家族を支えるために懸命にお仕事をされてきた分、職場ではない新しいコミュニティつくりに対して消極的になっている方も多くいると言われています。

こういった場合に、心配をされた周囲の方が引っ張ってでも集い等に連れて行こうとするケースもありますが、本人にその気がないのであれば、相当なストレスになってしまいがちです。

仮に古くからの友人がいるなど好条件が揃っている場合は、結果的にその場に馴染むことができるケースもあるので連れ出してみる価値があるでしょう。

ただし、様々な論文でも行動変容に対しての課題を取り上げていますが、全てについて事例で当てはめることはできず、結局は本人の個性を尊重していくことも忘れてはならないと言えます。

日本の高齢化

さて、日本はこれから「超高齢多死社会」が到来します。今日本の年間死亡者数は約137万人です。

そして、団塊の世代が75歳の後期高齢者になる2025年からはうなぎのぼりに死亡者数が増えピーク時には170万人になるといわれています。

しかし、日本の出生数は年々少なくなっており、現在約86万人。日本全体人口の自然減数はとうとう50万人を超えました。

日本人が減っていく今、日本を支えてくれる生産人口が減っていく今、健康という財産を創り出すことがとても大事な時代になってきています。

その健康は、誰も作ってはくれません、自分自身で作らなくてはならないものです。

しかし自分だけでは難しい、そんなときはご家族、コミュニティの力が大切です。また、外に出て、人とお付き合いするのは少し苦手、という方もいらっしゃると思います。

そんな方は、お買い物など最低限の外出と毎日のお家での生活の中で、活動しやすい空間を作ることで、家の中でも十分に健康の維持管理をすることができます。

高齢期には、健康維持期 → 介護予防期 → 介護対応期(要支援・要介護)

という段階があり、健康維持期をどれだけ長く居られるか、地域と連携して介護予防期でどれだけ現状を維持、改善していけるか、そして、介護対応期をどれだけ短くして、最期までご自分なりの「豊かな人生」を謳歌することが大事になります。

Old age flow
健康に過ごせる時期を長くすることができると、人生の楽しみも増えてくるかもしれません。

健康寿命という言葉

日本人の平均寿命と健康寿命の差が、男性で約9年、女性で約12年もあることがわかりました。健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のこと。つまり、一生のうち「不健康な期間」が約10年もあるということです。
せっかくの長寿社会、介護や医療のお世話に極力ならずに、毎日の暮らしを不自由なく楽しんでいたいものですね。ぜひ+10を!

Healthy life expectancy graph 
現状では一生のうち、不健康な期間が約10年あります。できるだけ健康な期間を長くしたいものです。

健康寿命をどう伸ばすか

平均寿命と健康寿命の差をどう短くしていくか?健康寿命をどう伸ばすか?

やはり、楽しむこと、社会参加や、目標を持つことが大事かと思います。

これは、生活、仕事、学び、など 自分なりの活動量をできる範囲であげていき、無理なく継続的に行うことが大事です。

活動しやすい住環境

活動しやすい家の中の住環境を整えることも健康寿命を延ばす大事な要素の一つです。

毎日過ごす家の中が片付いてなく、活動するのに狭くて危ないとか、冬の部屋の温度差が激しすぎて危険とか、人間の活動量を自然と上げるためには

運動しやすく(活動量を上げる)、

食事がしやすく(楽しくおいしく食事ができる)、

片付けしやすく、

排泄しやすく、

整容しやすく、

外出しやすく、

就寝しやすく、

という感じである程度、住環境で人の動きに対して誘導していく必要があります。

物理的なバリアフリーや温度差のバリアフリーどちらの環境も大事になることも念頭に入れておきましょう。

Living environmen
毎日を過ごす家の住環境は快適な方が良いですよね。健康寿命を延ばすという観点から見ても大事な要素になります。

介護予防の方法(参考)

今まで長年行ってきた趣味がある方は良いのですが、育児、家事、仕事に忙しくそのような時間も取れてこなかった方は、趣味がないという方も多くいるのではないでしょうか。

そのような方々に今後の人生を楽しむためのきっかけとして介護予防にも寄与する活動をご紹介します。

① 散歩・ウォーキング

一人で目的なく継続的に歩くのはとてもつらく続かないですが、仲間と一緒、家族とともになら継続できます。

またワンちゃんを飼うと散歩やお世話が必要で、散歩仲間があたらしくできることもあるかもしれません。

また、歩くことに慣れてくれば、自然豊かな場所でのハイキングやウォーキングを目標に行えば、張り合いもできます。

○月○日にここへ行くと決めて行えば、なお張り合いが出て楽しいでしょう。

② ラジオ体操 

最近はラジオ体操を行う自治会も少なくなってきましたが、毎朝、少しでも決まった時間に顔を合わすことがあると友達同士の健康を気遣う事や顔を出さないと気にかけてもらったりすることが日常となり、自然と健康を維持できる期間が長くなります

③ みんなでおしゃべり

何か共通の事を行った後に共通の話題をみんなでおしゃべりするのは楽しいものです。言葉を声に出すということは刺激になります。

④ ボランティアサポーター

最初は、少し高いハードルかもしれませんが、お互いが必要となる存在に変わってくるので何にも代えがたい活動になります。必要とされることで自分の健康にも自然と気を遣うようになるケースが多いです。

⑤ お茶会(カフェ)

おしゃべりだけでなく、そこで共通のお茶を飲んだり、軽食を食べたり、一緒にお茶の準備をしたり、片づけたりと、元気でいなくては・・と、気づきができます。

⑥ フィットネス

有料会員制のフィットネスジムなどは、健康機材もそろっており、優しいインストラクターさんもいるので、楽しく自分のペースで運動ができます。

最近では、ご高齢者向けのプランなども揃っているところもあるので、多少、お金はかかりますが、健康には変え難いですよね。

⑦ レクリエーション

グラウンドゴルフやマージャン、将棋など、みんなで、身体や頭を使うコミュニケーションは得意、不得意もありますが、教えあったり、勝ち負けがあるので向上心、モチベーションが高まったりし探求心ができて心も身体も若くいることが期待されます。

⑧ 手芸

手先を使うことはとても介護予防に役立ちます。みんなで楽しく作ったものをサロンなどのバザーに出店したりすれば、さらにやる気の源になるでしょう。

手芸と聞くと女性をイメージしがちですが、男性でも手先が器用な人が多く、手芸を楽しむことができると思います。

⑨ 口腔ケア(口の健康)

お口の中の健康とても大事です。人間は原則、お口からしか栄養が取れません。また、食事を楽しむことができなくなるということは、精神的にもかなりのダメージになってしまいます。日ごろからの口腔ケアとお口の体操、おしゃべりなどでお口の筋肉を動かすことは介護予防にとってとても大事です。

⑩ 昔遊び

ケン玉、メンコ、竹とんぼ、お手玉、あやとり、魚釣り・・・などなど、昔ながらの遊びをお孫さんに伝授しながら一緒に遊ぶことは、ご高齢者様も、教わるお孫様もとても楽しいことですし、かけがえのない時間になるはずです。

そのような時間の設定は、ご本人からは遠慮があり、周りの方々が作っていかないと中々実現できません。ぜひ、ご家族をはじめ周りの方々で作っていってください。

⑪ 子どもの見守り

これは、ボランティアサポーター的な行動でもありますが、地域で必要とされる大事な役割です。子供の親世代は、働き盛りの為なかなか子供の登下校時の見守りができないのが実情です。

しかし、子供の見守りは社会の中でとても必要とされる存在で、子供の安全を確保しながら、自分自身の身体の健康、毎日のあいさつでの心の健康にもつながるので、ぜひ、周囲の方々の一押しと勇気ある一歩で介護予防につなげてみませんか。

⑫ 地域の美化活動

自治会での活動で地域の清掃や、公園の花壇の手入れなど、自分たちの住んでいる地域を自分たちで作っていくと、世代を超えてみんなが豊かな気持ちになります。

周囲が綺麗になると地域の治安も良くなると言われており、みんなが地域にいることが好きになるでしょう。

それが、ご自身の介護予防の一環にもなり健康寿命を延ばすことになります。

⑬ 飲み会

地域サロンなどには参加しない方も「飲み会」だったらと参加される方も多いと聞きます、手作りのおいしい料理を持ちあったりして、男性の方でも男の一品料理を持ち寄ったり、会話を楽しみながら、栄養もとれて、元気でいられます。ただし、飲みすぎには注意ですね(^^♪

⑭ その他

他にも、ご家族、周囲の方々のご協力で、様々な方法が考えられると思います。

十人十色、人それぞれ千差万別ですので、近しい方々が取り組むことによって可能性が広がります。

Senior citizens hobby
趣味がないという方も多くいることと思います。ここで紹介しているものを参考にお試しください。

まとめ

介護予防、健康の秘訣は、

①外に出てみんなと一緒に楽しむ

②自分で楽しめて無理なく続けられる活動が介護予防になる

③社会参加

④地域の役割

などがあります。

そしてその根幹、活力となる住環境の整備については、とても重要な要素になると考えます。

本人の少しの勇気、周囲の理解、協力だけで驚くほど元気になり、健康寿命も延び、豊かな人生へと変化することでしょう。

ぜひとも一歩踏み出していただきたいと思います。

Senior citizens energy
ご自身が楽しむこと、周囲と関わりを持つことが介護予防につながります。毎日を過ごす住環境の整備も忘れずに整えましょう。

介護予防に興味がある方のために、介護予防とはどういった考えか、実際にどういったことをすれば良いのかなどをまとめました。一生のうちで健康な期間を長く保つためのヒントをいくつもご紹介しています。

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